ミニサイトをつくって儲ける法 【書評】

なにかwebサイトを作ってみたい。しかも、どうせならおこづかいを得られるようなサイトを運営してみたい。

 

そんな漠然とした思いを抱いていたときに、目に止まったのがこちらの本です。

「ミニサイトをつくって儲ける法」

ミニサイトをつくって儲ける法

 

ブログという形式ではなく、情報をまとめて一つのミニサイトという形で残してみると、そのサイトが一つの資産になりえる。そんなことを教えてくれる本でした。

ミニサイトとは何か

本書ではミニサイトを以下のように定義しています。

  • ニッチなテーマ
  • コンパクトサイズ
  • 全体設計がかっちりとしたサイト

ニッチなテーマ

ミニサイトでは、大それたテーマじゃないけれども、誰かが欲しているだろうニッチなテーマを狙ってサイトを作っていきます。検索してみても有益な情報が得られないようなときに、だったらいっそのこと自分で作ってしまおう!そうやって数は少ないけれどもニーズのあるテーマを決めていきます。このときにテーマがぼやけてしまわないように、テーマを絞り込んでいきます。そうすることにより、読者にとって有益な情報が得られるサイトにしていくのです。

 

コンパクトサイズ

ミニサイトの記事数は多くありません。少ないと5記事程度、多くても数十記事程度の記事数で収めます。訪れる人にとって必要十分な情報を与えるために、サイトを大きくせずコンパクトにするのです。そうすれば、訪れた人は少ない時間で必要な情報を得られるし、運営者にとっても少ない時間でサイト制作が出来るので、お互いにとって有益なサイトになるのです。

 

全体設計かっちり

ミニサイトでは、トップページでサイトの全体像が把握できるようにするのが重要です。このサイトはどんなサイトなのか?どこに自分が必要としている情報があるのか?そういったことが一目瞭然になっていれば、サイト訪問者はサイトを使いやすくなりますよね。これがブログだったらどうでしょうか。多くのブログでは、記事は時系列順に並んでいることが多いですよね。閲覧上位記事や見てほしい記事をサイドバーなどに載せている方もいますが、必要としている記事を瞬時に見分けるのは難しいのではないでしょうか。ミニサイトは訪問者が必要としている情報を真っ先に与えられるようにサイトを設計します。訪問者の導線なども考慮して、利便性の高い情報主体のサイト作りを目指していくのです。

 

ミニサイトはテーマが命!

ミニサイトを作る上でまずやるのがテーマ決めです。そして、このテーマ決めでサイトの出来不出来が決まってしまうと著者は言います。

 ミニサイトの成否の7割は「テーマ設定で決まる」といっても過言ではありません。

 

本書 p.046

 ではどんなテーマにするのか?

著者はテーマにするネタは日常の中に転がっている、特別アイデアマンである必要はないと言います。

何もインパクトが大きい発見でなくてもいいのです。「へぇ」「おや」程度のライトなことが、むしろミニサイトのネタとしては面白い可能性もあります。

 

本書 p.047

普段生活しているなかで感じた疑問、興味、不満、好きなもの。このようなちょっとしたことでも十分ネタにできると言います。また、誰かに教えたくなるようなこと、これから挑戦するようなことなども積極的にネタにしていけるそうです。専門家である必要はないのです。趣味やちょっとした気づきが、思わぬテーマに結びつくこともあるみたいです。

 

本書では企画からサイト完成まで、詳しいロードマップを示してくれています。実際にサイトを作ってみようと思ったときに、かなり参考になると思います。

 

ミニサイトのマネタイズ

ミニサイトを完成させたあと、どうやって収益化を図るのか?

著者は、完成したばかりの時期はマネタイズのことを考える必要はないと言います。というのも、完成したばかりの段階ではGoogleで検索上位にくることはまずなく、サイト訪問者も少ないからです。そんな段階で広告を貼り付けてもムダなので、まずはサイト訪問者が増えるのを待つことが肝要だと言います。訪問者が増えてきたら徐々に広告を設置して収益化を考えていけばいいそうです。

またアフィリエイトだけでなく、電子書籍やnote、純広告についても書かれています。アフィリエイトやGoogleAdSenseは手軽な収益化の方法ですが、電子書籍や純広告は敷居が高いかもしれません。ミニサイトの運営に慣れてきたら徐々に考えていけばいいと思います。

 

ミニサイト職人という道

もしミニサイトを実際に作り、その楽しみを味わえたなら?そのときは複数のミニサイトを作ってみませんか?

ミニサイトは手軽に作れるため、制作時間が少なくて済みます。ミニサイトは基本的に一度作れば定期的な更新を必要としません。サイトを完成したら次のミニサイトに着手し、また完成したら次のミニサイトに着手し・・・と、次々とサイト制作をしていくことができます。しかも、サイト制作を経験したら2つ目、3つ目のサイト作成時間は短くなっていきます。作ったサイトの成功・失敗もある程度把握できているでしょうから、その経験を次のサイトに活かしてより質の高いサイトが作れるようになります。

webサイトは資産です。このように次々とミニサイトを作っていくことで、いわば作品とも言えるサイト群を持つことが出来るのです。

 

普段の生活が財産になる

本書は読んでいてとてもおもしろかったです。自分の興味あることや好きなことも、ミニサイトを作ることでもしかしたら誰かの役に立つかもしれない。何も意識しなければ気づきを得ることは難しいでしょうが、サイト制作を念頭に置いていれば普段は見えない風景が立ち現れてくるかもしれない。

普段の何気ない生活の中にこそ、気づかれない価値ある財産が眠っている。そんなことを考えさせてくれる本でした。

 

ミニサイトをつくって儲ける法

ミニサイトをつくって儲ける法